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3.甲虫ほか 甲虫類やカメムシの仲間は、脚を整え(展脚)乾燥させれば終わりです。 ハチやハエ等は展翅、展足する必要があります。 バッタは非常に腐りやすいので、内臓を取り除き、整形して乾燥させます。 |
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(1)上翅右側に昆虫針を垂直にまっすぐ刺します。このとき胸部腹面で後脚にささらないように慎重に位置を決めます。 |
(2)展脚板で脚を整形します。昆虫針を刺した甲虫を展脚板の上にしっかりさします。展脚板は、専用のものでなくとも、硬めの発泡スチロールやこれにコルクシートを張ったもので十分です。但し昆虫針や留め針を刺しても、突き抜けない厚さが必要です。 | (3)ピンセットや柄付針で整形します。整形したら、留め針を使って固定します。留め針をX字に組むとしっかり押さえれます。留め針の先に小さなゴム片などをさして、これで押さえる方法もあります。 |
(4)あごや触角なども同様に整形、固定します。 | (5)整形の基本は前脚は前方に、中・後脚は後方へ伸ばすことです。どのような形にしたら分からないときは図鑑などの標本写真を参考にします。固定したらこのまま乾燥します。湿り気の少ない棚の上などに置いていけば乾燥しますが、埃やカビに注意が必要です。展脚板ごとタッパ−に入れ、乾燥剤を一緒に入れておけば完璧です。 |
(補足1)燥して硬くなっている甲虫を標本にする場合には、軟化が必要です。まずフタのしっかりしたタッパ-に水を少し入れ、中に台を置きます。その上に軟化する昆虫を並べフタを閉めて放置します。小型の甲虫で5分、大型の甲虫で1時間から2時間ほどで軟化が完了します。 | (補足2)小型の昆虫はレアタック(原稿などを接着して押さえる丸いゴム)などの上で展脚すると便利です。 |
(補足3)針を刺すのが困難な微小な昆虫は台紙に木工用ボンドなどで接着します。台紙はケント紙などをカッターナイフで切り取ってつくります。写真左は簡単に三角形に切り取ったもの、右は小池寛さんの使用しているものです。昆虫針はこの台紙にラベルとともに刺します。 |
(カメムシの仲間) 基本的に甲虫と同じです。ただし、昆虫針は、小楯板の中央に刺します。 |
(セミ、ハチ、ハエなど展翅の必要な種類) 展翅が必要で、展翅板の使えない昆虫については、発泡スチロールを適当な厚さに切って、翅の下に当てて展翅します。 |
(ハチ目) 発泡スチロール等を翅の下に置いて展翅します。前翅と後翅は連動して動きます。展脚は甲虫類等と同じです。 |
(ハエ目) ハチ同様に展翅しますが、ほかの昆虫と異なり、展脚する際には中脚を前方へ伸ばします。 |
(バッタ) 腐り易いので、すぐに内臓を取り出します。頭部と胸部背面の間からピンセットを差し込んで、内臓をつまみ出します。空になった腹部には脱脂綿などをつめると、乾燥した後に腹部がへこまないで済みます。標本の乾燥は冷凍乾燥が、きれいにつくるポイントです。種類によっては、内臓を取らなくても、ホルマリンなどで色止めをして冷凍乾燥すれば大丈夫なものもあります。 |
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