魚介類
魚介類調査

 魚介類は河川では河口から渓流まで、湖沼では湖岸から湖底まで幅広く生息し、移動性も強いことが特徴です。
魚介類調査は主に網などの漁具を用いて魚類の生態に合わせた採集を行います。

調査方法

1.投網

 比較的水深の浅い場所で用いる方法です。対象となる魚種の大きさや水深などによって網目の異なる投網を使い分けます。河岸や水中から投げる「徒打ち」が一般的ですが、状況によっては船上から打つ場合もあります。
一投で多くの魚類を採集できる反面、採集場所の地形や状況によって打ち方を変えるため熟達した経験が必要です。
また、場所によっては禁止漁具に指定されているため、使用にあたっては許可が必要になる場合があります。
投網による採集
2.タモ網・サデ網

 主に河岸部や礫の下などに生息する小型の魚類を採集する場合に用います。網は水中で固定し、足を使って魚を追い込むようにして採集します。
タモ網による採集 サデ網による採集
3.定置網・刺網

 定置網は袖網部と袋網部に分かれていて、袖網を上流側に向けて広げ、両端を固定します。河川などにおいて魚種全般を採集する場合に用います。
 刺網は網の上部に浮き、下部におもりを付け、水中で垂直方向に網を広げて遊泳魚を採集する方法です。
これらは採集禁止漁具に指定されている場合が多いため、使用にあたっては許可が必要になることがあります。
刺網によって採集されたニジマス

4.アミ籠

 小規模な池や水路などにおいて小型の魚類を採集する場合に用います。アミ籠と呼ばれる小型の籠ににぼしや練り餌などを入れ、数時間から一晩程度放置する方法です。
アミ籠の設置 アミ籠によって採集されたモツゴ


 上記の方法によって採集された魚介類は、体長などの測定や種の同定・写真撮影などの記録やデータを採取したのちに再放流します。詳細な分析が必要な場合は適宜持ち帰り、標本作成などを行います。


                                                  株式会社グリーンシグマ